こんにちは、millviカスタマーサクセスチームです。
今回は社内に動画配信をする上で、なぜ視聴解析が必要になるのかについて解説していきたいと思います。
CS活動を行っているとお客様からこんな質問をいただきます。
- 視聴解析をするとどんな効果があるの?
- 視聴解析が必要なのは分かるけど、どうすればいいか分からない。
たしかに多くの動画配信サービスには視聴解析機能は必ずと言っていいほど備わっていますが、どう解析するのかは配信者や運用担当者に委ねられています。
そのため解析を行うにしても、自分たちで解析する目的や方法を模索していかなければならないため、どのように解析をしていけばいいのか分からなくなってしまうということが背景にあります。
このように視聴解析の重要性を説明しながらも、具体的な解析方法や目的は実際の担当者次第となっているところが視聴解析を取っ付きにくくしてしまっているのです。
そこで今回は、動画配信をする上で、なぜ視聴解析が必要になるのか、どうやって解析すればいいのか悩んでいる人に向けて
- なぜ視聴解析をするのか
- 視聴解析ができるとどんな結果が待っているか
- 具体的にどうやって視聴解析をすればいいのか
をご紹介していきます。
また「具体的にどうやって視聴解析をすればいいのか」については、実際にmillviポータルの視聴解析機能を用いながら簡単な解析方法をご紹介していきます。
- 視聴解析の目的や解析方法が分からない人
- 視聴解析を使ってPDCAを回していきたい人
- 視聴者からのフィードバックを生かしてサイト運営を実施したい人
目次
はじめに
動画配信を成功に導くためには、継続的な改善サイクルを回せていることが重要です。視聴者にとって配信される動画は、常に有益な情報であり、新しい知識の獲得や業務課題の改善に役立つものである必要があります。
そのため視聴者に必要とされ続けるには、動画を配信したらそれで終わりとするのではなく、
- 本当に役立つ情報を提供できたのか
- 他にどんなニーズがあるのか
を継続的に振り返り、改善していくことが重要です。そしてこの振り返りと改善作業に欠かせないのが視聴解析となります。
そして視聴解析は、配信結果から視聴者の関心度合いを測定し、誰からどんなフィードバックをもらうべきかを教えてくれます。そして視聴者から得られたフィードバックをもとに配信する動画を改善・制作することができれば、視聴者にとっても有益な情報を提供することにつながります。
その結果、アクセス数や視聴数が増えていき、次第に視聴者自らが「今度はこんな動画を配信してほしい」や「ここが分かりづらかった」など多くの良質なフィードバックをしてくれるようになるのです。
このように
- 配信結果から視聴者の動画への関心度合いを測定
- どの視聴者へどんなフィードバックをもらうべきかを特定し
- そのフィードバックをもとに配信動画を改善・制作することで
- アクセス数や視聴数が増え、良質なフィードバックが増えてくる
という配信者と視聴者の双方にとってメリットとなる好循環な改善サイクルを生み出すことができるようになります。
このように改善サイクルの最初のステップとして視聴解析は重要な役割を担うことになります。そしてサイクルを回すために必要な良質なフィードバックをどれだけ収集できるかは視聴解析によって左右されるのです。
なぜ視聴解析をするのか
視聴解析を活用することで、効果的なフィードバックをもらえる確率を高めることができます。
繰り返しになりますが、動画配信では視聴者にとって常に有益な情報が届けられているかが成功の鍵となります。もし配信されている動画が、視聴者にとって必要ではないと思われてしまうと次第に視聴者の関心は離れていってしまいます。
そうならないためにも、
- 配信した動画が視聴者の役に立つことができたのか
- 視聴者が見たいと思っている動画を配信できているのか
を配信者は常に振り返り、改善していく必要があります。
そしてこれらの振り返りや改善をするにあたって参考とすべきものが、視聴者からのフィードバックです。
なかでも実際に動画を視聴してくれた視聴者からのフィードバックはとても貴重です。実際に動画を視聴した人は、視聴していない人よりも良くも悪くも具体的な感想を抱いています。
しかし、そのような貴重な情報を持っている視聴者へ「配信した動画についてどう思いましたか」と聞いてみても期待するようなフィードバックは得られないことが多いです。
なぜならこの時点ではまだ配信者へ詳細なフィードバックをすることが自分たちのメリットにもなると感じられていないためです。
そこで、配信結果からある程度「どうしてこのような視聴結果になったのか」という仮説を立てることができれば、その仮説をもとに具体的に視聴者へヒアリングをすることができるようになります。そして 仮説の精度が高ければ高いほど投げかける質問が具体的となり、詳細なフィードバックを収集することができます。
このように視聴解析を活用し、仮説をもとに視聴者へ具体的な質問を投げかけることで、効果的なフィードバックをもらえる可能性を高めることができるようになるのです。
視聴解析ができるとどんな結果が待っているか
視聴解析をもとに改善された動画を配信することで、視聴者の関心は高まります。そして関心が高まった視聴者は配信者へ積極的にフィードバックをしてくれるようになります。
つまり配信される動画が視聴者にとって有益な情報であると認識されれば、今度は視聴者自身でも知りたい情報や解決したい問題を訴えることが視聴者にとってもメリットとなるのです。
実際に動画配信施策を成功させている多くの企業では、プロジェクトを担当する配信者のみならず視聴者の多くがプロジェクトに関心を持っており、積極的に視聴者側から声を上げることが多くあります。このような会社に共通している点は、配信者が常に視聴者の動向を解析し、視聴者のメリットとなる情報を提供できるように日々動画の制作を行っているということです。
このように視聴者にメリットとなる情報を届けることが、結果として多くのフィードバックを生み出し、動画施策全体を成功させることができるようになるのです。
具体的にどうやって視聴解析をすればいいのか
視聴解析では、最終的にターゲットとなる視聴層から効果的なフィードバックを受けられるように仮説を立てることが重要です。配信された動画の内容と視聴結果を踏まえ、なぜターゲットはこの動画を見てくれたのか、また反対になぜ見てくれなかったのかを考えます。
これらの仮説をもとにヒアリングを行うだけでも視聴者から得られるフィードバックの質は大きく変わってきます。また仮説が外れていたとしてもなぜそのように考えたかを視聴者に伝えることで、視聴者自身で仮説を訂正してくれます。
このように配信内容と視聴結果を踏まえた仮説をもとにヒアリングを実施することで、より具体的で効果的なフィードバックを受けることができるようになります。
ここからは実際にmillviポータルの視聴解析機能を用いてどのように解析をしていけばいいのかを解説していきます。
配信動画
自社プロダクトの特徴や機能詳細、仕様についての解説動画
想定ターゲット
営業部門、マーケティング部門
目的
自社のプロダクトを理解し、営業活動に生かせるようにする
視聴結果の把握
まずは、配信した動画の視聴結果を把握するためmillviポータルの利用状況機能を使います。ここでは、部署単位で視聴結果を見ていきます。※一部Excelでの操作も含まれます。
millviポータル側作業:
- millviポータルの管理画面より[動画登録・編集]をクリックします
- 解析したい動画の右側にある[利用状況]をクリックします
- CSV出力をクリックしExcelファイルを準備します
Excelファイル側作業:
- 所属をコピーして右側の列にペーストして重複を削除します
- 重複削除を行なったらすぐ右隣の列に"=AVERAGEIF(D2:D28,H2,F2:F28)"と記載します
- 出力された計算結果をオートフィルで他部署にも反映させます。※単位を%にします
上記の計算結果から
- 営業部門:44%
- マーケティング部門:36%
となり、視聴率が半分にも満たないということが分かりました。
中には全く視聴していない人もいますが、視聴が途中で終わってしまっている人もいます。解析をする際は、実際に動画を視聴した人を中心に「なぜ視聴を辞めてしまったのか」を考察していきます。
仮説の考察
配信された動画の内容と視聴結果を踏まえて仮説を立てていきます。
まず、途中で視聴を辞めた人に絞って原因を考察します。
そこで共通点を探るべくmillviポータルの視聴解析機能を使います。
millviポータル側作業:
- millviポータルの管理画面より[動画登録・編集]をクリックします
- 解析したい動画の右側にある[視聴解析]をクリックします
- CSV出力をクリックしExcelファイルを準備します
Excelファイル側作業:
- 所属と名前でフィルターをかけます(この場合は、営業とマーケティングでフィルターをかけます)
- 視聴率0%、100%の視聴者を除くようにフィルターをかけます
黄色で塗りつぶされた部分が未視聴部分となります。
視聴を途中を辞めた人の中には、再生20%の地点という早い段階で離脱していることが分かります。これらの人に共通する属性(例えば新人かベテランなど)や課題(例えば受注率が低いなど)を考察していきます。
もし、未視聴者の多くが入社したての新人社員で自社のプロダクトについて理解が追いついていない人たちだとすると、機能詳細や仕様の説明が少し難しかった可能性もあります。
そのためこれらの未視聴者へヒアリングを行う際は、「動画の後半部分がプロダクトの機能や仕様についてでしたが、内容が難しかったでしょうか。具体的にどの部分が理解できなかったでしょうか。」などと具体的にヒアリングをすることができます。
回答内容の中に、「ネットワークの知識が不足していたため内容を理解できず、視聴を途中で辞めた」などと反応があれば新たなニーズの発見です。
このように、視聴していない人たちがなぜ最後まで動画を見なかったのかという原因を考察することで、より具体的なフィードバックを受けることができます。
まとめ
動画配信を成功させるには、常に振り返りと改善を行うことが重要です。そして振り返りと改善をする上で、貴重な情報となるのが視聴者からの直接的なフィードバックです。
しかし良質なフィードバックをもらえるようにするには、あらかじめ配信者自身が考えた仮説をもとに視聴者へヒアリングする必要があります。またその精度は高ければ高いほど具体的な質問となり、効果的なフィードバックを収集できる可能性が高まります。
このようにして集められた良質なフィードバックを生かして動画を配信していけば、視聴者にとっても有益な情報が配信されるためアクセス数や視聴数の増加にもつながります。その結果、視聴者はさらなるメリットを求め積極的に動画配信施策に関わるようになり、良質なフィードバックを発信してくれるようになるのです。
このように視聴解析は、配信者と視聴者の双方にとってメリットとなる好循環な改善サイクルを生み出してくれる最初のステップとしてとても重要な手段となるのです。
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https://meeting.eeasy.jp/yamashita.millvi/online?1658731577395